「太陽光発電のデメリットってどんなものがあるの?」
「太陽光発電のデメリットについて知ってリスクを防ぎたい。」
太陽光発電の導入でデメリットとされるものは、主に以下の3つです。
| 主なデメリット | 詳細 |
|---|---|
| 初期費用 | パネル本体や設置工事費などで100万円以上かかるケースが一般的 |
| 将来の維持費 | 10〜15年ごとのパワーコンディショナ交換や定期点検に費用が発生する |
| 廃棄コスト | 寿命を迎えた際の撤去やリサイクル処分にも数十万円の出費が必要 |
デメリットの内容からわかるように、太陽光発電は主にコストの高さがデメリットであり、100万円以上の出費が発生します。
もちろん、売電や電気代節約というメリットもありますが、月々の収入や節約額は微々たるもののため、イマイチ実感できないというのが、太陽光発電の導入の問題点です。
この記事では、太陽光発電の7つのデメリットや、やめたほうがいいと言われる理由について解説します。
また、デメリットをカバーする具体的な解決策や、電気代削減などのメリットもあわせて紹介します。
太陽光発電の導入で後悔しないための判断材料として役立ててください。
太陽光発電の7つのデメリットをわかりやすく解説
太陽光発電には初期費用や維持費など、導入前に把握しておくべき明確なデメリットが7つ存在します。
具体的には、以下の7つです。
導入費用が100万円を超えることがある
太陽光発電の導入には、一般的に100万円以上の初期費用がかかります。
太陽光パネル本体の価格に加えて、電気を変換するパワーコンディショナの機器代や、足場を組む設置工事費などが合算されるためです。
| 費用の種類 | 目安となる相場価格※ |
|---|---|
| 太陽光パネル本体 | 約50万〜80万円 |
| パワーコンディショナ | 約15万〜30万円 |
| 設置工事費(足場代含む) | 約20万〜40万円 |
| 諸経費・申請費用 | 約5万〜10万円 |
費用の回収には20年以上かかることがある
設置する環境によっては、初期費用の回収に20年以上かかるケースがあります。
周囲の建物による影や天候不良によって想定していた発電量が得られず、削減できる電気代や売電収入が少なくなることがあるためです。
- 日照時間が想定より短い
- 周囲の建物や樹木による日陰
- 天候不良による発電量の低下
導入前のシミュレーションが甘いと投資回収期間が大幅に延びる可能性があるため、現実的な試算が必要です。
2026年FIT制度で収益が減る可能性がある
2026年以降はFIT制度の単価引き下げにより、売電による収益がこれまでよりも減少する可能性があります。
太陽光発電で作った電気を、電力会社が一定期間は固定の価格で買い取ってくれる国の仕組みです。
住宅用(10kW未満)は10年間が期間となります。
期間終了後、売電価格は大きく下落することが多いです。
この買い取り価格自体も年々下落しているため、以前のように売電収入だけで利益を出すことは難しくなっています。
そのため、つくった電気は売るのではなく、自宅で消費する運用へシフトすることが重要です。
パワーコンディショナ(10〜15年)やパネルの点検・交換に維持費が発生する
太陽光発電は設置後も、機器の点検や交換のための維持費が継続して発生します。
つくった電気を家庭用に変換するパワーコンディショナは、10年から15年程度で寿命を迎えるためです。
機器の交換には数十万円の費用がかかるケースが多く、定期的なパネルの点検費用なども合算すると大きな負担になります。
屋根の形状や築年数によっては施工後の雨漏りや耐震性の不安が残る
設置する屋根の状態によっては、施工後に雨漏りや耐震性の低下といったリスクがあります。
重たい太陽光パネルを屋根に乗せることで建物に負荷がかかり、施工不良によって屋根材が傷つくことがあるためです。
特に築年数が古い家屋や、複雑な形状の屋根に設置する場合は注意が必要です。
廃棄・リサイクルにコストがかかる
太陽光パネルが寿命を迎えて処分する際には、廃棄やリサイクルに多額のコストがかかります。
パネルの内部には鉛などの有害物質が含まれていることがあり、一般ゴミとして簡単に捨てることができない仕組みだからです。
屋根からの撤去作業費や専門業者への処分費用を合わせると、数十万円以上の出費になることも少なくありません。
導入時のシミュレーションには、将来必ず発生する処分費用もしっかりと組み込んでおく必要があります。
強引な訪問販売や保証内容が不透明な業者による契約後のトラブルが起きる可能性がある
太陽光発電の導入では、悪質な業者による契約や施工のトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
| よくあるトラブル事例 | 詳細内容 |
|---|---|
| 不当な高額請求 | 「今ならモニター価格」などと煽り、相場より大幅に高額な契約を結ばせる |
| ずさんな施工 | 必要な工事工程を省き、施工後に雨漏りや設備の不具合が発生する |
| 保証・アフターの放棄 | 契約後に連絡が取れなくなったり、修理や点検に対応してもらえない |
突然の訪問販売で強引に契約を迫られたり、相場よりも不当に高い金額を請求されたりするケースは珍しくありません。
また、保証内容が曖昧な業者を選んでしまうと、施工不良などで被害が出た際に適切な対応をしてもらえないこともあります。
太陽光発電は「やめたほうがいい」と言われる3つの理由
太陽光発電はやめたほうがいいと言われる主な理由は、売電の難しさと発電量の不安定さにあります。
特に、次の3つがやめたほうがいい理由として挙げられやすいです
ここでは、導入を後悔する原因となりやすい3つの理由について詳しく解説します。
売電単価は年々安くなっていっている
太陽光発電の売電単価は年々下落しており、2015年から2025年の間に1kWhあたり約18円も減少しています。
2015年には33円だった住宅用の売電価格が、2025年には15円まで引き下げられているためです。
参考:資源エネルギー庁「過去の買取価格・期間等」
そのため、2026年以降の売電収入をメインにした資金計画を立てると、FIT期間終了後の売電価格は現在より大幅に下落している可能性は高いです。
したがって、想定通りの収益が得られない可能性は大きいといえるでしょう。
電気代が高騰しており売電で元を取るのに時間がかかる
近年の電気代高騰により、売電収入だけで初期費用を回収しようとすると非常に長い時間がかかります。
太陽光でつくった電気を売る価格よりも、電力会社から購入する電気代のほうが圧倒的に高い状態だからです。
つくった電気は売るよりも自宅で消費し、毎月の高い電気代を削るほうが効率的に元を取ることができます。
天候によって発電量は不安定
太陽光発電は天候によって発電量が大きく左右され、曇りの日は晴れの日と比べて発電効率が10〜40%程度まで落ち込みます。
雲が太陽光を遮ることで、ソーラーパネルに届く光の量が大幅に減少するためです。
デメリットだけではない!太陽光発電のメリット
太陽光発電には電気代の削減や災害時の備えなど、生活を豊かにする明確な4つのメリットが存在します。
ここでは、太陽光発電を導入することで得られる4つのメリットについて詳しく解説します。
電気代を抑えられる
太陽光発電を導入する最大のメリットは、毎月の電気代を大幅に抑えられることです。
自宅の屋根でつくった電気をそのまま生活家電などに使えるため、電力会社から買う電気の量を減らせるからです。
費用回収ができれば利益が生まれやすくなる
初期費用の回収が完了した後は、発電した電気がそのまま利益につながりやすくなります。
ローンの支払いや設備投資の元本回収が終われば、電気代の削減分や売電収入が純粋なプラスになるからです。
長期的な視点でシミュレーションを行い、費用回収後の恩恵を見据えた計画を立てておきましょう。
環境保全に貢献できる
太陽光発電を利用して自宅で電気をつくることは、地球環境の保全に直接貢献することにつながります。
太陽の光という再生可能エネルギーを使い、発電時に二酸化炭素などの温室効果ガスを排出しない仕組みだからです。
こうした環境に配慮した住宅を増やすため、国や自治体は脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして、太陽光発電の導入に手厚い補助金を出して支援しています。
つまり、補助金をもらって初期費用を抑えること自体が、国が推進する環境保全活動への協力にもなっているのです。
補助金を上手く活用し、家計の負担を減らしながら環境に優しい生活を実現できる点は、太陽光発電ならではの大きな魅力です。
蓄電池と併用すれば災害時でも電気が活用できる
太陽光発電と蓄電池をセットで導入すれば、停電などの災害時でも安定して電気を活用できます。
日中に太陽光でつくった電気を大容量の蓄電池に貯めておくことで、夜間や悪天候時でも長期間電力を確保できるからです。
- エアコンや冷蔵庫などの大型家電も動かせる
- スマホを充電しつつ普段通りの生活でも約1日以上電気が持つ
- 翌日が晴れれば日中に再充電され、数日間の停電にも対応可能
例えば、15kWhの大容量蓄電池を導入した場合、冷蔵庫や照明に加えてエアコンなどの大型家電も動かすことが可能です。
家族全員のスマートフォンを充電しつつ、普段とほぼ変わらない生活を送っても約1日以上の電気を賄うことができます。
翌日が晴れれば日中に再び充電されるため、数日間にわたる長期の停電でも安心して自宅での生活を維持できます。
太陽光発電のデメリットの解決策!後悔しないためのコツ
太陽光発電で後悔しないためには、導入前の入念な情報収集と各種制度の活用が不可欠です。
デメリットをカバーする具体的な対策を知ることで、初期費用の負担や将来のトラブルを未然に防ぐことができるからです。
後悔しないための4つのコツは、具体的には以下のとおりです。
ここでは、導入前に実践すべき4つの重要なコツについて詳しく解説します。
補助金を活用する
太陽光発電の初期費用を抑える最大のコツは、国や自治体の最新の補助金制度を最大限に活用することです。
例えば2026年の東京都の補助金では、既存住宅の太陽光パネルに最大36万円、蓄電池には最大120万円もの高額な補助が支給されます。
具体的には、以下のとおりです。
| 助成対象 | 種別 | 金額 |
|---|---|---|
| 太陽光発電 | 新築住宅 | 3.6kW以下: 12万円/kW(上限36万円) 3.6kW超: 10万円/kW(50kW未満) |
| 既存住宅 | 3.75kW以下: 15万円/kW(上限45万円) 3.75kW超: 12万円/kW(50kW未満) | |
| 陸屋根の防水工事 | 18万円/kW | |
| 陸屋根の架台設置 | 集合住宅: 20万円/kW 既存戸建住宅: 10万円/kW | |
| 機能性PV※1 | 機能性の区分に応じて ・10万円 ・8万円 ・5万円 ・2万円又は1万円/kW | |
| 蓄電池 | 新設 | 10万円/kWh →DR実証参加しない場合、上限120万円/戸 |
| 既存蓄電池の増設 | 6万円/kWh →DR実証参加しない場合、上限72万円/戸 | |
| DR実証※2参加上乗せ | +10万円/件 →蓄電池新設/増設時にDR実証参加に伴うIoT機器設置が対象 |
※2 DR実証:電力需要が高まる時間帯に使用量を調整し供給の安定化に貢献する試験のこと。デマンドリスポンスの略称。
お住まいの自治体のホームページを必ず確認し、今年度どのような補助金が使えるか事前に調べておきましょう。
なお、補助金は先に申請したものから支給され、自治体が定めた予算に達した時点で補助金の受付は打ち切られます。
そのため、早めの申請を推奨します。
設置場所の災害リスクを事前に把握する
台風や地震による設備の破損を防ぐため、自宅の周辺環境や屋根の状態を事前に確認しておくことが重要です。
各自治体が発行しているハザードマップを確認し、水害や強風の被害を受けやすい地域ではないか把握しておきましょう。
なお、ハザードマップはネットでも公開されているので、自宅でも閲覧可能です。
また、築年数が古い家屋の場合は、重い太陽光パネルを乗せても耐震性に問題がないか専門業者に診断してもらう必要があります。
実際に設置した人のブログを参考にする
導入前のシミュレーションと現実のギャップを埋めるため、実際に太陽光発電を設置した人の体験談を確認しましょう。
業者の営業トークだけではわからない、天候ごとのリアルな発電量や想定外の維持費などを知ることができるからです。
特に自分と似た地域や屋根の形状、同じ家族構成の人が発信しているブログは非常に参考になります。
信頼できる業者に依頼する
太陽光発電の導入で失敗を防ぐためには、実績豊富で信頼できる施工業者を選ぶことが何よりも重要です。
悪質な業者を選んでしまうと、相場以上の高額請求や施工不良による雨漏りなどのトラブルに巻き込まれるリスクがあるからです。
- 「今なら足場代が無料」と契約を急がせる
- 「地域限定のモニター価格」と大幅値引きを謳う
- 本来必要な工事工程を省くずさんな施工
特に「今なら足場代が無料」「地域限定のモニター価格で大幅値引きする」と言って、その場での契約を急がせる訪問販売には注意が必要です。
こうした手口は、本来必要な工事の工程を省いてずさんな施工をしたり、別の名目で高額な費用を上乗せしたりするケースが少なくありません。
その場での即決は絶対に避け、必ず複数の業者から相見積もりを取って価格や保証内容を冷静に比較検討しましょう。
太陽光発電でよくある疑問
太陽光発電の導入を検討する際、多くの方が費用回収の期間や自宅の設置条件について疑問を抱きます。
ここでは、導入前に知っておきたい3つのよくある疑問について簡潔に回答します。
何年で元が取れる?
太陽光発電の初期費用は、一般的に約10年から15年程度で元が取れるケースが多いです。
導入にかかった総額を、毎月の電気代の削減分と売電収入を合わせた金額で少しずつ回収していく仕組みだからです。
ただし、設置する屋根の条件や日照時間、補助金の有無によって回収期間は大きく変動します。
太陽光をやめたほうがよい家の条件は何がある?
日当たりが極端に悪い家や、築年数が古く耐震性に不安がある家は導入をやめたほうがよい場合があります。
- 周囲に高い建物や木があり、日陰になる時間が長い
- 北向きの屋根しか設置スペースがない
- 築年数が古く、建物の耐震性に不安がある
周囲に高い建物や木があり日陰になる時間が長いと、想定した発電量が得られず費用回収が困難になるからです。
また、北向きの屋根しか設置スペースがない場合も導入には注意が必要です。
太陽の光が直接当たりにくく発電量が落ちるうえに、反射光が北側の隣家に差し込んでトラブルになるリスクがあるためです。
事前に専門業者へ現地調査を依頼し、本当に導入する価値があるか慎重に判断しましょう。
補助金はいくらくらい貰える?
補助金額は自治体により異なりますが、2026年の東京都であれば最大で150万円以上の補助を受けられる場合があります。
既存住宅への太陽光パネル設置に最大36万円、蓄電池の導入に最大120万円といった手厚い支援制度が用意されているからです。
さらに国の補助金制度と併用できるケースもあり、初期費用の負担を大きく減らすことが可能です。
まとめ
今回の記事では、太陽光発電のデメリットや対策、メリットについて紹介しました。
100万円を超える初期費用や売電単価の下落といったデメリットは存在しますが、適切な対策を行えば十分にカバーできます。
例えば、2026年の東京都が実施している手厚い補助金制度を活用し、大容量の蓄電池と併用することで、初期費用の負担を大幅に減らしつつ長期的に元を取ることが可能です。
導入で後悔しないためには、ご自宅の環境に合わせた現実的なシミュレーションを行い、複数の業者から相見積もりを取ることが不可欠です。






