固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariffの略)の満了後に行うべき、これからの選択肢は「売電」「自家消費」の2つです。弊社では、売電収入のダウンと、今後も予想される電気料金の高騰、災害等による停電への備え、さらに環境にやさしい生活を送れることから「自家消費」を推奨します。
固定価格買取制度(FIT)満了後の自家消費を勧める4つの理由
太陽光発電での売電の仕組み -余剰電力の売電収入と電気料金の差額が電気代収支-
自宅に太陽光発電を設置していると、昼間に太陽光で発電した電力を使い、使い切れなかった余った電力は売電することができます。一方で夜間や天候が悪い日は、家で使う電気を全て太陽光発電でまかなうことができないため、使用する電力を電力会社から買うことになります。
1経済的売電単価の下落による売電収入のダウンを避ける
固定価格買取制度満了後は売電収入が大幅に下がります。
2009年から売電をスタートしていた場合、売電単価は48円/kWhだったのが、固定価格買取制度満了後は7~8.5円/kWh※と大幅に下がります。
(2009年)固定価格買取期間中(2019年11月〜) 固定価格買取期間満了後
固定価格買取期間満了後の各電力会社への売電単価
- ※ 売電単価は各電力会社のホームページ参照。(※2020年1月時点)
- ※ 売電単価には、消費税相当額(10%)を含みます。
例えば、太陽光パネル4kWを設置している方なら、年間の売電収入は80%以上ダウン、金額にして約11万円も大幅に下落することになります。
- ※ 設置方位南向き、傾斜角6寸(約30℃)、年間推定発電量4,000kWhのうち30%を自家消費、余った70%を48円/kWhで売電、年間の自家消費量1,200kWh・売電2,800kWh、1ヶ月あたりの売電量233kWh・電気使用量450kWh、東京電力「従量電灯B」(2019年11月時点の単価)と想定。
2節約上がり続ける電気をできるだけ買わない
電気料金の内訳は、電気の使用状況に応じた費用だけでなく、再生可能エネルギーの普及・拡大のための再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)や原子力発電に関連する費用も含まれています。再エネ賦課金※1は年々上がり、電気料金平均単価は2012年から2019年で約15%以上も上昇。さらに原発処理費の負担(廃炉費用)※2増加・賠償負担金の上乗せ※3等により、2025年には電気料金平均単価30円/kWhを超えることが予想されています。
- ※ 再エネ賦課金は月間の買電量を500kWh(年間6,000kWh)として算出
- ※1 本費用は2019年11月29日時点で、使用済燃料再処理等既発電費相当額という費用名で、過去の原子力発電の使用に伴い発生した使用済燃料の処理・処分を行うために要する費用を「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律」に基づき、電気料金(託送料金)の一部に含まれております。「電気料金について」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/stracture/pricing/)を加工して作成。
- ※2 2020年度以降本費用は電気料金に上乗せして請求される可能性があります。出典:経済産業省総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会2019年6月26日第19回資料3「大手電力の電気料金平均単価の推移」を参考に作成。
まとめ
売電収入は大幅ダウンするなかで、高騰し続ける電気をできるだけ買わずに自宅でつくった太陽光の電気は自家消費することで電気代の節約につながります。
3安心停電時でも蓄電池からの電気が使え、いつもと変わらない生活
万が一、停電になった場合でも蓄電池から電気が使えるので安心。さらに家すべてのコンセント(全負荷型)から電気が使えるので照明、冷蔵庫、テレビ、エアコンなどの電化製品だけでなく、オール電化の家庭ではIH調理器やエコキュートなども使用できます。
4クリーン購入していた化石燃料等に由来する電気が少なくなり環境に貢献
これまで日中は太陽光で発電したクリーンな電気を使用し、早朝や夜間は化石燃料等に由来する電力を購入し使用することで、一日の電気をまかなっていました。蓄電池を設置すれば、余った電気を貯めて早朝や夜間にクリーンな電気を使用することができるので、化石燃料等に由来する電力の購入が少なくなり、CO2削減等の環境貢献度がアップします。
まとめ
自家消費の生活は、売電単価ダウンによる売電収入の下落や電気料金の高騰といった経済的な負担を避けることや、停電への備えによる安心、CO2削減による環境貢献といった多くのメリットがあります。
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